Translate

ラベル MARTE の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル MARTE の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2021/05/10

そろそろ RCP Nightly(2021-06)を使い始めてもいいかも

 Papyrus バージョン 5 (2020-12) 以降のリリースでは、APIの大きな刷新と諸々の修正のため、なかなか安定しない状況が続いているように思います。それらは、papyrusのGerrit などの状況でも伺いしれていました。また先の記事の通り、2021-03 以降の状況が少し不明瞭な状況もありました。

最近、RCPのページが改訂され、現在開発中の Papyrus が Weekly RCP として 2021-06 向け nightly として明示されました。


実際、バージョン5以降では、追加プラグインとなる Software Designer や SysML、Moka などのプラグインインストールでエラーがでる状況も続いていたのですが、最近、少し落ち着いてきたみたいです。

状況確認のため少し試してみた所、無事に各プラグインをインストール出来て動作していそうな感じです。

プラグイン導入で使用可能となる MARTE プロファイルをモデルに適用してみたのが以下の画像です。


2020-12以降は色々とツールエラーがあり、ここまでたどり着くのは大変だったのですが、現在の Weekly RCP では、このぐらいまではエラーもなくツール動作しています。なお、各追加プラグインは開発リポジトリ上にある lastSuccessfulBuild 版を使っています。


なお、まだ少し問題があるみたいで、SysML1.6 のダイアグラム作成が出来ない状況の様です。Papyrus上でダイアグラムを作成する方法は3つぐらいあるのですが、そのどれでもエラー(もしくは作成可能なダイアグラムの候補リストが表示されない)となります。

明示的にエラー表示がなされる welcome ページからのダイアグラム作成では以下のようになります。


所感としては後少しという感じでしょうか。

ただ、Weekly RCP (Nightly でもありますが)なので、適宜 update を行いながら、そろそろ使い始めても良いかなと思います。

また予定されている 2021-06 からバージョン5系の正式版として使い始めるのが良さそうかな、と思っています。

あともう少しですね。楽しみです。


2020/12/18

Papyrus 5.0.0 リリース・・・前夜

 Eclipse 2020-12 が今週の12月16日にリリースされました.

過日アナウンスされた通り Papyrus は 2020-09 をスキップし,メジャーバージョンアップとなる「Papyrus 5.0.0」の開発が2020-12 リリースにフォーカスして進められていました.


その現状を確認してみたいと思います.

Papyrusのwebサイト上では,特に動きはないです.


ダウンロードサイトでも RCP のリリースもされていないですね.


とはいえ Eclipse 2020-12 がリリースされ,Eclipse Modeling Tools 2020-12 もリリースされています.

Papyrus は Eclipse の開発プロジェクトでは MDT (Model Development Tools)の1つに位置づけられているので,リリース状況が気になる所です.

少し確認してみるか,ということで,Eclipse Modeling Tools 2020-12 をダウンロードして確認してました.

Eclipse Modeling Tools 2020-12 は普通に起動したので,メニューの Help > About Eclipse IDE を見てみました.


Papyrus Plug-in がプレインストールされている場合は,ここに Papyrus のアイコンが表示されるのですが,ないということはプレインストールはされていないということですね.

次に Help > Install New Software ... で 2020-12 のリポジトリを確認してみました.


お! Papyrus 5.0.0 がありますね.タイムスタンプを見ると 12/09 版,リリースの一週間前の版ですね.

とりあえず,入れてみようと思います.


プラグインの構成はこのようになっていますね.ちなみに 2020-06 の時点での構成は以下です.


プラグインの構成は同じようですね.確かにトップのバージョンは 4.8 から 5.0 に変わっていますが,他のバージョンが変わっていないことが少し気になります.下位モジュールは変わっていないまま,メジャーバージョンアップが進んだということでしょうか.

とはいえ,無事にインストールは進み,Papyrus 5.0.0 が使用可能となりました.
インストール直後の About Eclipse IDE の画面です.Papyrus のアイコンが表示されています.


少し使ってみました.


見た目や操作系が大きく変わった感じはないですね.普通に使えます.
印象としては,前よりも少し軽くなった感じがします.
最近は少し重たくなってきた印象があったので,ありがたいですね.

関連した Profile 系のモジュールはどうでしょうか.SysML とか MARTE とかです.

Market Place から SysML を入れてみたいと思います.


うーん,エラーとなりました.

別途 MARTE を含む Software Designer も試してみたのですが,こちらでもエラーが表示されました.

主となるプラグインはある程度出来ている模様で,あと少しといった所でしょうか.

もう少しだけ,正式なリリースアナウンスを待った方が良さそうです.













2019/04/09

Qiita からのリンク

最近 Qiita の記事からリンクを張っていただいたおかげで,そこからの来訪者の方が増えてきております.
OSSのUMLモデリングツールpapyrusを使ってみよう ~インストール編~
感謝です.

記事を起こされた背景をたどっていくと,なるほど  astah community版がなくなったことで,この先の技術教育で使用するツールをどうするか,というお話しなのですね.

あとは ETロボコンも絡むのですかね??

もしそうなら Papyrus SW Designer の記事もそろそろアップした方がよいのかしらんと思ったりしたりしています.

僕が Papyrus RCP を最新版に更新した際に Eclipse Market Place から入れるのが 「SysML Profile」と「Papyrus SW Designer」の2つですしね.

特に Papyrus SW Designer を入れると「C/C++」や「Java」や「MARTE」のプロファイルが入るので,それだけでも重宝するのではと思います.







2019/04/04

MARTE 2.0 RFI

MARTE (UML Profile for Modeling and Analysis of RealTime and Embedded Systems version) の version 2.0 に向けた RFI (Request For Information) が発行されているのに気が付きました.
MARTE 2.0 RFI (OMGページ)
に RFI のドキュメントと Response list があります.

RFI ドキュメントに記載の Summary of this RFI では
Our goal is to modernize, enhance and integrate the embedded hardware and software model-based design and analysis frameworks that are enabled by MARTE with the opportunities that heavily distributed and intensive communication run time environments as well as other modern technologies offer nowadays. Since the inception of MARTE, 12 years ago, a number of OMG standards have emerged to improve the UML base semantics, and additional new analysis and design techniques as well as application domains (e.g., IoT and AI) for MARTE have appeared. Then, to drive the update of the language over the basis of the updated UML and its related standards, it is time to seek inputs from the community for potential enhancements and additions in the various domains in which MARTE could be used, and to account new design and analysis techniques that emerged in the meantime. 
The purpose of this RFI is to identify the community of interest and to identify potential stakeholders, along with their specific interests and needs. These will be used to prepare a roadmap for MARTE evolution and more specifically concrete requirements for MARTE 2.0.
とのことです.
詳細は上記のOMGホームページにて.

SysML2.0 のこともありますし,色々と動いていますね.

2018/10/24

Papyrus における登録済パッケージのインポート

Papyrus 上でモデル作成を行っている際,作成した他パッケージのモデルを使用したり,すでに Papyrus に登録済のプロファイル内で定義されている他パッケージを使用したいことがあります.
これをうまく使うと,様々なモデル定義(モデルファイル)を効率的に分割して作成・管理でき,また再利用も容易となるため,モデルベースの開発を効率的に行うことが可能となります.

今回はその様なケースにおいて
「すでにPapyrusに登録済のプロファイル内で定義されている他パッケージを使用」
するやり方について考えたく思います.

またその具体的な例として,Papyrus Software Designer を導入することで Papyrus で使用可能となる
「MARTE」… Modeling and Analysis of Real-time and Embedded systems
に登録されている各種パッケージを閲覧・使用することを試してみようと思います.

まず画面上の「Model Explorer」上で対象モデルを選択し,マウス右クリックで現れるドロップダウンリストの Import を選択,そこから
Import Registered Package
を選択します.

Import Registered Package

これにより以下のダイアログ「Libraries to import」が表示されます.


ここに様々な登録済のモデル要素が表示されます.上記の図にも
  • JavaLibrary
  • JavaPrimitiveTypes
  • Pthread (subset)
  • Socket (subset)
  • SysML-Standard-Library
等が見えるかと思いますが,わざわざ自身でモデル定義しなくとも,既にあるものを活用する方が便が良いと思います.ただ,各モデルがいつまでサポートされるかは不明ではありますが.

今回は「MARTE」のパッケージを使用するため,リスト中段くらいにある
MARTE_Library
を選択します.ダイアログの下段あたりに本パッケージが「CEA LIST」により開発・提供されていることが見て取れます.

パッケージを選択し,その後 [OK] を押すと,下記のようなダイアログが表示されます.


ここで一つのポイントがあるのですが,含まれているモデルを Import する際の挙動(Action)として,ダイアログ下側のボタンにも表示されている通り,
  • Load
  • Import
  • Copy
の3種類があることが分かります.

これらの意味(挙動)の違いは以下となります.
  • Load
    • 指定したパッケージを単にモデルにロードする.作成中のモデルには何も変更は発生しない.
  • Import
    • 指定したパッケージをモデルにロードすると共に,モデルから同パッケージに対し PackageImport の関係が設定される(そのため作成中のモデルに変更が発生する)
      • UMLのモデル要素の一つである「PackageImport」は,ある名前空間内にImport先のモデル要素を非修飾名で使用可能とします
  • Copy
    • 指定したパッケージのローカルコピーをモデル内に作成する.Importに似ているが PackageImport の関係を設定せず,対象パッケージに含まれる要素のクローンをモデル内に作成する
またその使い分けは,
  • インポート先のモデル修正も随時行っており,その修正内容を適宜反映したい場合は「Import
  • インポート先のモデルの現バージョンをコピーし,それを元に今回のモデルを構築する場合は「Copy
    • その後のインポート先モデルの変更には影響されない
  • とりあえずインポート先のモデルを使ってみたい場合は「Load
となるかなと思います.

先のダイアログに戻ります.

表示されているすべてのモデル(パッケージ)に対して「全て同じ」操作をしたい場合には,ダイアログ上の [… All] のボタンを使用します.
また表示されているモデル中の特定パッケージを使用したい場合には,チェックボックスにチェックをします.その際,Load なのか Import なのか Copy なのかは選択したすべてのパッケージに対して共通であることに注意が必要です.

今回は [Import All] で進めることにします.
[Import All] のボタンをクリックし,その後,[OK] ボタンをクリックします.

これにより Model Explorer 上に対象のモデルパッケージが表示されます.
下記の図では上から3つ目のパッケージ「≪ModelLibrary》 MARTE_Library」です.

≪ModelLibrary》 MARTE_Library

MARTEの仕様では,その Profile 内で様々なパッケージが定義されており,それらが作成中のモデル内で使用可能であることが見て取れると思います.


Import対象がプロファイルの場合には,一般的には作成中のモデルに Profile を適用し,そこに含まれるステレオタイプを自身のモデルに指定することが多いかと思いますが,そもそもProfile 定義の中身がどうなっているかを確認したいケースではこのモデルのインポートは大変役に立ちます.


2018/06/13

EclipseCon France 2018

Eclipse の年次コンファレンスである EclipseCon France 2018 が今日 6月13日 から開催されます。

Papyrus に関係するセッションとしては二日目の6月14日に以下の2つがあります:

Papyrus そのもののセッションでは Domain-Specific となる Modeling tool であることをクローズアップし、紹介されるみたいです(Experience level が Beginner となってますので紹介なのかなと思っています)。

Time4Sys は MARTE が目的とする Real-Time Embedded System のタイミング解析等を行うためのフレームワークです。
Time4Sys のサイトにある図がその位置づけを端的に示していると思います:

PolarSys Time4Sys is a timing performance framework that fills the semantic gaps between the design models of real-time systems and the models of timing verification tools.

Time4Sys proposes four capabilities: modeling and viewing the Time4sys model, A dedicated meta-model based on the MARTE standard, model transformations able to transform and adapt Time4sys model for verifications tool and connectors to import/export models from design tools and verifications tools.

Time4Sysのプラグインは GItHub 上で公開されています:
Time4Sys (GitHub)
最新のバージョンは、この 6月8日 に公開された 0.8.0 のようです。




2018/06/10

MARTE プロファイル

先日リリースされた Papyrus 3.4.0 に移行中なのですが,
MARTE プロファイル(Modeling and Analysis of Real-time and Embedded systems)

を直接見つけることが出来ません.

組込みリアルタイム系のソフトウェア・ハードウェアをモデル化する際,便利なプロファイルです.

色々とインストールして見てみると,どうも
Papyrus Software Designer
をインストールすると合わせて導入されるみたいです.

昔はプロファイル単独でインストール出来たのですが.

なお Software Designer は過日の記事の通り Marketplace からインストールする必要があり,現3.4.0 の Papyrus RCP でも Marketplace プラグインがデフォルトでインストールされていないので一手間かかります.


Photon 版 RCP がリリースされる際には,デフォルトで Marketplace プラグインが登録されているとありがたいです.



2017/07/15

Eclipse Papyrus 3.0 (Oxygen)


Papyrus は,そのプラットフォームとなる統合開発環境 Eclipse のバージョンアップと共にメジャーバージョンアップを行っています.最新のバージョンは 2017-6-27 にリリースされた 3.0 であり,この 2017-6-28 にリリースされた Eclipse Oxygen をベースにしています.


主要な開発元は CEA LIST です.CEA LIST(システム統合技術応用研究所)は IPA のページにその組織紹介のレジメが置いてあります.Papyrus が関係する CEA LIST や PolarSys (Open Software Solution for Embedded Systems)Papyrus IC (Industry Consortium) などについて,またまとめておきたく思っています.

最新版 Papyrus 3.0 の特徴は以下のページに掲載されています:


対応する各種標準に関しても本ページに下記の通り列挙されています:

Standards: 
Papyrus 3.0 continues the support modeling with the following standards as part of the simultaneous release or as incubation additional component (*): 
  • UML 2.5
    • Unified Modeling Language
  • SysML 1.4 (*)
    • Systems Modeling Language
  • ALF 1.0.1 (*)
    • Concrete Syntax For A UML Action Language: Action Language For Foundational UML
  • MARTE 1.1 (*)
    • UML Profile for MARTE: Modeling and Analysis of Real-Time Embedded Systems
  • BPMNProfile 1.0 (*)
    • UML Profile For BPMN Processes
      • BPMN: Business Process Modeling Notation
  • BMM 1.3 (*)
    • Business Motivation Model
  • Structured Metrics Meta-Model 1.1 (*)
    • a meta-model for representing measurement information related to any model structured information with an initial focus on software, its operation, and its design
  • PSCS 1.0 (*)
    • Precise Semantics Of UML Composite Structures
  • fUML 1.2.1 (*)
    • Semantics Of A Foundational Subset For Executable UML Models
Papyrus 3.0 adds the support of:
  • PSSM 1.0b (*)
    • Precise Semantics Of UML State Machines
  • FMI 2.0 (*)
    • Functional Mock-up Interface (FMI) 
    • a tool independent standard to support both model exchange and co-simulation of dynamic models using a combination of xml-files and compiled C-code

僕がよく参照するのは UML2.5/SysML1.4/MARTE1.1 で fUML/PSCS/PSSM も現状ではつまみ読みをしている所です.各々,ボリュームがある仕様書なので,なかなか読み進めるのも,その時間の確保を含めて大変です...